「タルトを一口食べた瞬間、胸が熱くなりました。なぜなら、そこには確かに『想い』があったから」
会場が、水を打ったように静まり返った。
「私は、このプロジェクトを通して学びました。大切なのは、完璧さではなく、そこに想いがあるかどうかだって」
スクリーンに、武男さんとお祖母様の写真が映し出される。
「武男さんは60年間、想いを込めてお菓子を作り続けてきました。お祖母様への愛を込めて。お客様への感謝を込めて」
私は、会場を見回した。
「そして、このサイトも、想いを込めて作りました。私一人じゃなく、チームのみんなと……篠塚さんと」
武男さんが、肩を小刻みに揺らしている。
「だから、このサイトは整っていない。でも、温かい。それが私たちの答えです」
プレゼンテーションが終わると、しばらく沈黙が続いた。
長い、長い沈黙。
もしかして、失敗した……?



