「一人で抱え込まないでください。私も、チームのみんなも、一緒に戦いますから」
篠塚さんが顔を上げた。
「でも、藤崎さんにばかり負担をかけて……」
「負担なんかじゃありません」
私は強く言った。
「私、篠塚さんと出会えて変われたんです。完璧を追い求めるのをやめて、本当の自分でいられるようになった」
篠塚さんの目が、大きく見開かれた。
「だから、今度は私が篠塚さんの力になりたい」
その言葉に、篠塚さんの瞳が潤むのが分かった。
「藤崎さん……」
「必ず、成功させましょう」
「はい……!」
私たちは、握り合った手に力を込めた。
沈黙が続く。でも、温かい沈黙。
窓の外では、夕暮れの光が美しく街を染めていた。
「藤崎さん」
篠塚さんが、少し照れたように笑う。
「今日、本当に楽しかったです」
「私もです」
「また……こうして、二人で出かけたいですね」
「はい」
プロジェクトが終わったら……その言葉は、口には出さなかった。
だけど、お互いに同じことを考えているのが分かった。



