「好き」があふれて止まらない!


***

「咲茉、どうしたの? 遅かったわね」

キッチンに着くと海音ちゃんと山吹さんが野菜やお肉を一口大にカットしていた。

「遅くなってごめんね。思ってたよりも散らかってて。わたしは何をすればいい?」

水道で手を洗いながら海音ちゃんに尋ねる。


「切った野菜とお肉を串に刺してもらえるかしら」

「わかった」

海音ちゃんと山吹さんが切ってくれたナスやタマネギ、カボチャにピーマンなどをお肉と交互になるように串へと刺していく。

こういう作業は無心になれていいや。

他にもソーセージやアスパラベーコン、エビの串を作って下準備を済ませた。

バーベキューに必要な火は真鍋さんがおこしてくれて、練習を終えたMEBIUSと合宿最後の夕食を楽しんだ。

「自然の中で食べるとより一層美味しかったわね」

「うん。そうだね」

野菜とお肉以外に千里先輩が作ってくれた焼きそばも絶品だった。

食後の片付けはMEBIUSの四人が率先して動いてくれて、あっという間に片付け終わった。

明日のお昼には別荘を出発して、家に帰る。

わたしたちは残りの時間を無駄にしないように、夕食後もそれぞれ別室でこの合宿での目標と向き合った。