「さっきまでグランツのところに乗り込もうとしてたくせに。本当、調子のいい奴」

「か、奏人。それはもういいだろ! 咲茉、言っとくけど俺だって咲茉の歌詞は最強だと思ってるから」

「ありがとう、新」

「咲茉の歌詞を俺たちが観客に届けて、絶対に勝つ」

奏人はそう言ってわたしの頭をぽんぽんっと優しく撫でた。

「うん。客席から応援してる」

MEBIUSなら大丈夫。きっと勝ってくれると信じてる。