君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~



「……ってか、そもそも由良って彼女いんの?」


陽人さん……?

なぜ今の流れで、火に油を注ぐような質問を放り込むんですか……?





「たしかに。それは僕も気になるな」


大晴さん?

なぜそんな怪しい笑みを浮かべていらっしゃるのですか………?




「私からもお願いします。………由良さんのデータに情報を追加したいので。」



李兎さん、ここはあなたが論理的に場を収めてくれるところでしょう?


それより、いつの間に私の”データ”なんて作ってるんですか。

怖すぎますって………。



 

ツッコミどころが多すぎて、もはや声も出ない。

────私はただ、この気まずい沈黙が早く過ぎ去るのを待つしかなかった。







けれど────、



「…………いるのか?」



地を這うような低い、けれどどこか切実な響きを含んだ声。


レンさん。

なぜ、あなたまでそんな、答えを恐れるような目で私を見るんですか……。



暗闇の中で光る、彼の真剣な眼差し。


”いない”と答えれば期待を持たせ、”いる”と答えればこの場が凍りつく。



私は一体、どうすれば…………。