君は、狂愛の檻の中


「お前ら、いつの間にそんなに仲良く……」


「ついさっきですよ。話していたら意気投合して………」


ニコニコと仮面を張り付けて笑う私を見て、眉をひそめた”レンさん”。


「………大丈夫か、桃華。コイツになんか変なことされてねぇか?」


今度は、桃華さんに向けられる視線。


────その横顔は、どこか複雑そうで。


「え、あ、うん。……蓮くんってば、心配性だなぁ……」


”好きなのかもしれない”


ふと、そんな言葉が頭をよぎった。


………もし、蓮のその感情が本当だったら、二人は両思い。


桃華さんからは直接聞いたし、蓮の気持ちもきっと………”そういう”ことなんだろう。


二人が付き合うのは二人の勝手だし、私なんて関係ないのに。


………どうして、胸がモヤモヤするんだろう。









***


「………そうだ、今週末には”暴走”がある」


「………暴走?」


「そっか、最近入った由良は知らないよね。暴走って言うのはね………僕たちみたいな族が力を示すために、夜の街をバイクとかで走る一大イベントのことだよ。」


「…………っていうのは建前で、まあ、いわゆる男のロマンってやつかな〜」


へらっと笑って付け足した旭。


男のロマン、かぁ…………


こんな姿してても私は一応女子だし、男子のすることはよくわからないけど……つまり、敵にとっては"絶好のタイミング”ってことだよね。


出来ることなら行きたいけど………いくら総長に気に入られているといっても、最近入ったばかりの新入りをそう易々と前線に連れて行ってはくれないか。


………さて、どうしようか。


こっそり後をついて行く?


それとも………