君は、狂愛の檻の中


***


その日は、どこか街が騒がしかった。


少し歩くと、そこら中に人が転がっていて。


”お前らの時代は今日で終わりだ”


話を聞くと、誰もが口をそろえてそう言った。


普段ならそんな忠告なんて、聞かないのが私たちなのだけれど。


………その日はなぜか、胸騒ぎがした。









それからしばらくして、胸のザワつきが消えないまま一日が終わろうとしたその時だった。


「死ねぇーーーーーー!!!!」


どこからかそんな大声と共に、一発の銃声が聞こえてきて。


目の前で、トサッと"紘"が倒れた。


「………………………え?」


一瞬、なにが起こったのかわからなかった。


世界から全ての音が消え、ただボーッと目の前に広がっていく血の海を見つめていた。


「………っ、紘!!!!」


固まること数秒。


なにかを必死に叫ぶ"朔夜"の声でハッと現実に戻った私は、恐る恐る下に目を向けた。


「……さ、く………?」


足元には真っ青な顔で倒れている"紘"と、そこから広がる赤い血の海。


その姿を捉えた瞬間、カクッと全身から力が抜け落ちて…………


つう、となにかが頬をつたう感触がした。