「ユリシス、貴方を疑う方が難しいわ。それにしても、私に希望を託すなんて人を見る目がなさすぎよ」
「そんな事を言わないでくれ。俺はもうじき死ぬ。貴方はアベラルド王国の次期王妃だ。王家でしっかりと権力を持って、この国の民を守って欲しい」
彼が震える手で私の手を握る。冷たくてもう死人のような手の温度に不安になった。
「⋯⋯王太子妃なんて、何の力もないのよ」
「そんな筈はない。回帰前、シェリル・アベラルドはその性技でオスカー王太子を骨抜きにした。オスカー王太子が王位を継承してからは、国家の財政の殆どを自分に使わせたじゃないか」
(んっ? 性技?)
回帰前の私は国民の九割の民から自分がどう見られているかに無頓着だった。確かにオスカーは毎晩のように子作りの為に私の寝室を訪れた。私は妃教育で学んだ夜伽の学習通り完全に受け身。それなのに、民衆は私が性技を駆使しオスカーを骨抜きにしたと勘違いしていたという事だろうか。
「もう、オスカーは私の事を好きではないわ。私の言うことに耳なんか傾けないはずよ」
「そんな事を言わないでくれ。俺はもうじき死ぬ。貴方はアベラルド王国の次期王妃だ。王家でしっかりと権力を持って、この国の民を守って欲しい」
彼が震える手で私の手を握る。冷たくてもう死人のような手の温度に不安になった。
「⋯⋯王太子妃なんて、何の力もないのよ」
「そんな筈はない。回帰前、シェリル・アベラルドはその性技でオスカー王太子を骨抜きにした。オスカー王太子が王位を継承してからは、国家の財政の殆どを自分に使わせたじゃないか」
(んっ? 性技?)
回帰前の私は国民の九割の民から自分がどう見られているかに無頓着だった。確かにオスカーは毎晩のように子作りの為に私の寝室を訪れた。私は妃教育で学んだ夜伽の学習通り完全に受け身。それなのに、民衆は私が性技を駆使しオスカーを骨抜きにしたと勘違いしていたという事だろうか。
「もう、オスカーは私の事を好きではないわ。私の言うことに耳なんか傾けないはずよ」



