いつも強気なフレデリックが弱気な事を言う。だったら、プライドの高い彼の闘争心に火をつけるだけ。
「次期皇帝の貴方でも難しいのね。それじゃあ、仕方ないわ。この世界で皇帝よりも権力のある大魔法使い様にはこちらから会いに行くしかないわね」
「たかだか、魔法使いが皇命に従わない訳ないだろう」
「本当に? じゃあ、アルベルト王宮にまで来てくれてるように伝えてくれる?」
私はそっと自分の口元に置いていた手を退けて、彼に抱きついた。
(油断しなさい! なんの苦労も知らない体だけの馬鹿女だと思ってるんでしょ!)
瞬間、自分が劣勢になるのを恐れるように彼が私の口に親指を入れて来た。やはり私がこの男を好きになる事はないだろう。
私の理想は自分が上でないと気が済まない男ではなく、シェリルファーストな男だ。
「シェリル、私は我儘な女は嫌いなんだ」
低く威嚇するような声で彼はまた嘘を吐いた。
世界一裕福なバロン帝国に生まれた皇子は誰からも跪かれて来た。
「次期皇帝の貴方でも難しいのね。それじゃあ、仕方ないわ。この世界で皇帝よりも権力のある大魔法使い様にはこちらから会いに行くしかないわね」
「たかだか、魔法使いが皇命に従わない訳ないだろう」
「本当に? じゃあ、アルベルト王宮にまで来てくれてるように伝えてくれる?」
私はそっと自分の口元に置いていた手を退けて、彼に抱きついた。
(油断しなさい! なんの苦労も知らない体だけの馬鹿女だと思ってるんでしょ!)
瞬間、自分が劣勢になるのを恐れるように彼が私の口に親指を入れて来た。やはり私がこの男を好きになる事はないだろう。
私の理想は自分が上でないと気が済まない男ではなく、シェリルファーストな男だ。
「シェリル、私は我儘な女は嫌いなんだ」
低く威嚇するような声で彼はまた嘘を吐いた。
世界一裕福なバロン帝国に生まれた皇子は誰からも跪かれて来た。



