きっと、姉ばかりチヤホヤされていたんじゃ可哀想だと気を使ってくれたのだろう。
実際、わたしも褒められたこと自体は悪い気はしなかったはずだ。
ただ……
その流れで、今度は親戚の皆さんは何故かわたしのことを口々に褒めるようになった。
自分そっちのけで妹が話題になった。そしてそれに気づいたお姉の表情ガラッと変化した。
怒り、あと不快感。
そんな負の感情でいっぱいの大きな瞳で、二つ歳下の妹をまっすぐ睨んでいた。
そして、隣でわたしにだけ聞こえる声で言った。
『路留ちゃんには無理だよ。地味だし。路留ちゃんに目立つことは似合わない』
幼いわたしはその言葉と瞳を受けて、ショックで頭を殴られたような気分だった。
その言葉自体がショックだったのはもちろん、ニコニコと楽しそうにしていた姉に自分がそんな顔をさせてしまったということがショックだった。



