うちの生徒会長は今日も読めない





だけど、わたしは二人を見ていて歪だなんて感じなかった。




「……わたしはむしろ、会長とアキラさんは、理想的な親子そのものに見えましたけど」


「は」


「そりゃ年齢差的には親子というより兄弟かもしれませんけど。でもアキラさんの会長を見る目は、お父さんが大切な息子を見守る目そのものでした。わたしにはそう見えました」




思ったことをただそのまま、シンプルに伝えることしかできない。

演説のときのような説得力のある理論的な言い回しをしようと思ったら、それこそ時間をかけて原稿を作り上なければならない。




「だからですね、ええと……会長は、勘違いしていると思うんです。会長の『お気に入り』は、会長が手放さないから手元にあるんじゃなくて、会長のことが好きだから『お気に入り』の方から会長から離れない。それだけのことです。きっと」





会長が何か……恐らくは否定するための言葉を言おうと口を開きかける。