うちの生徒会長は今日も読めない





「……自分でもよくわかってんだよ。好きなものを大切にするのが下手ってことくらい」


「え……?」


「そのへんのガキと一緒だ。好きな物は手に入らないのは気に食わないし、手に入れたお気に入りは絶対に手放したくない。他人に触れられるのだって嫌だ」




ゆっくり息を吐き出した会長は、どこか悲しそうに目を伏せた。




「アキラに会いに行ったんだってな」


「あっ……はい、すみません。勝手に……」


「いやいい。……話を聞いていて思わなかったか? オレがいるせいで、アキラは前に進めていないって。本当ならあいつは、元妻やオレのことなんて忘れて新しく家族をつくったりして、幸せになるべき人間なんだよ」


「そんなこと……」


「あいつとは既に何の関係もなくなった、義理の親子とすら呼べない間柄。そんな奴にいつまでも付きまとうなんて、どう考えても歪だろ」





わたしは決して、彼らと付き合いが長いわけじゃない。

むしろアキラさんに関しては、顔を合わせたのはたったの2回。