「まあ結局、あれ以来褒められたことなんて一回もないけどな」
「そんな……」
「そんな生徒会長でいるのも、任命式までのあと数日。そう思うと不思議な感じだな」
久しぶりに会って、言いたいことは事前にちゃんと整えてきたはずなのに、上手く言葉が出てこなくなってしまった。
静かにうつむくわたしの代わりに、会長の方から言ってくれる。
「賭けはお前の勝ちだ。何でも願いを一つ聞いてやる」
「あ、あの、その……わたし」
そう、まずはこう言うんだ。「わたしは貴方にフラレたこと納得してません」って。
だからわたしともう一度付き合ってください、頑張って嫌われないように振る舞うので、チャンスをください。そう頼むんだ。
よし。頑張れ自分。
えっと、その……と挙動不審になりつつ、深呼吸と同時にようやくわたしは声を出した。
「す、好きです」
……そして口をついて出た言葉に大きく混乱した。
あれ、何で?



