「でもそんな奴やからこそ、なんかな。周りをよく見てて、時々ハッとさせられることがある。路留が生徒会長になったら、ここにいる全員のことを一人一人しっかり観察して、理解しようとして、誰も取りこぼすことはないんやろうな……そんな風に思う」
だけどもちろん、応援ポイントもしっかりと押さえていて。
出だしで掴まれた皆が、静かに聞き入っている。
「おるやろこの中にも。クラスに馴染めへんとか、やりたいことあるのに怖くて挑戦できへんとか、おかしいと思っても上手く声をあげられへんとか、そんな人たち」
桃先輩のそんな問いかけに小さく頷く人も見て取れる。
「原路留が生徒会長になったら、そんな人らをはじめ誰でも気軽に悩みを相談できるような、どこより身近な生徒会を必ず作ってくれる」
ご清聴ありがとうございました、という締めの言葉で拍手が起こる。
おざなりでない、好意的な拍手に聞こえるのは都合よく解釈しすぎだろうか。



