「原さん、本気で生徒会長目指すんだね?」
「は、はい!」
「こう言っちゃあれだけど、勝ち目はあまりないと思うよ」
「覚悟の上です」
木坂先輩は優しい笑顔でうなずいて、「そっか」と言った。
それから少しためらった様子で視線を泳がせ、短く息をついた。
「それと原さん。実は一つ、言わないといけないことがあって」
「な、なんでしょう?」
「敬人が突然原さんと別れるって言い出したの、もしかしたら僕が余計なことを言ったせいかもしれない」
「え……?」
思いがけない話にわたしは首をかしげる。
だけど木坂先輩の申し訳なさそうな表情を見て、追及するための言葉を飲み込む。
そして少し考えた後、ゆっくり首を振った。
「木坂先輩のせいではないと思います」
「どうして? 」
「だって、どんなきっかけであれ、会長の意思なのには変わりないですから」



