生徒会選挙の際、候補者を推薦する内容の演説をする人は、「応援責任者」と呼ばれる。
そして当選すれば、この応援責任者を副会長に指名するのが通例らしい。
まさに二人三脚。
「……あのさあ」
まっすぐ頭を下げるわたしに対して、桃先輩は深々とため息をついた。
「うちはあんたに負い目があるってこと忘れてない? やれって命令してくれれば、うちは逆らわへん。頭下げる必要なんてない」
「先輩こそ忘れたんですか? 階段の件については、『書紀に戻ってほしい』という頼みを聞いてもらった時点ででチャラになっています」
「でも」
「それに、命令されたから嫌々やるっていうのは困ります。そんなのであの人に勝てるわけがありませんから」
私の言葉に、桃先輩はハッとしたように目を見開く。
東間敬人という人間を敵に回したらどれほど強いか、彼女が知らないわけがない。
「……そうやな」



