アキラさんは苦笑して、がさりと髪を掻き上げた。
「敬人を助けに行ったとき顔に大きな火傷を負ってね。愛美さんは俺の顔しか愛してなかったから、醜くなったらポイってわけ」
「あ……顔のタトゥーって……」
「そ、火傷隠し。こうしたら少しはかっこよくなるかなーって思ってさ。これきっかけでまんまとこいつの魅力にやられて、火傷のないところにも彫っちゃってんだけど」
あははと笑って何でもないように言うけれど、その当時はいったいどんな気持ちだったのだろう。
わたしは甘いミルクティーで、気づけばカラカラになっていた口を潤わせる。
「……と、俺の話はこんなところかな。どう? 何か参考になった?」
「う、うーん……」
すっかり忘れていたけれど、その問いかけで思い出した。
会長にもう一度好きになってもらうにはどうしたら良いのか。
もともとその答えを求めてアキラさんに話を聞きに来たのだった。



