そして、明らかにその動揺を誤魔化すように話をそらしてきた。
「上手くいってる、とは?」
「付き合ってるんでしょ? あいつの方は原さんにぞっこんだけど、原さんの方からそういう話聞くことないからさ」
「そ、そうですね……」
上手くいっている、のだと思う。
一般的に見て。多分。おそらく。
「ていうかさ、敬人が原さんにああいう感じだったのは出会った頃からだったじゃん。彼女になっても良いかなって思ったきっかけって何だったの?」
わたしの曖昧な態度を見て、木坂先輩は質問を重ねてくる。
とっさに誤魔化すこともできず、正直に答えた。
「あー……それはその……賭けに負けてしまいまして」
「え? 賭け?」
「ゲームセンター行ったとき、レーシングゲームで負けた方は勝った方の言うことを何でも一つ聞くっていう賭けをしたんです」
「えっと、それで勝った敬人が原さんに『付き合え』って言った?」
「はい。あのゲーム自信あったので、まさか負けるとは思わず。へへ……」
「へえ……そう、なんだ」



