高校生が一人でこんな場所に。いったい何をしているのだろう。
こういうところで悪い仲間とつるんでいるなんてこと……も全然ありそうだけれども。
ごくりと唾を飲み込む。
……わたしは今、生徒会役員の一員だ。加えてあの人の彼女だったりもする。
もし我が校の生徒会長である恋人が良からぬことに足を踏み入れそうになっていたら、止めるべきではないのか。
そう思ったわたしは、悩んだ末、戦々恐々としながら会長の尾行を開始したのだった。
パーカーにジャケットを羽織ったラフな服装をした会長は、街の中を少しの迷いもなくスイスイと進んでいく。
わたしは行き交う人々の中で見失ってしまわないようついていくのに必死だった。
持ち前の存在感の薄さのせいで何度もぶつかられそうになったり実際ぶつかられたり。数分で既にヘトヘト。
そんな中、会長は大通りから繋がる細い路地に入った。
……これはまた本格的に治安の悪そうなエリアに。



