桃先輩はそう言って呆れたように笑うと、改めて部屋を見渡した。
「でも名残惜しい気持ちは分かるわぁ……なあ、せっかくやしこの飾りつけはしばらくこのままにしとかへん?」
「あっ、賛成です!」
飾りつけするのも結構大変だったし、さっさと片付けてしまってはもったいない。
一緒に準備をした木坂先輩もその気持ちは同じだったようで、「いいんじゃない?」と笑った。
「じゃ、片付けはこのゴミだけ捨てたら終わりだな。ミチル、行くぞ」
「え、あ、はい!」
珍しいこともあるもので、サボり魔の会長が自らゴミ袋を手に取った。
木坂先輩と桃先輩に別れを告げ、わたしはとりあえず会長についていく。
──外に出ると、空はすっかり暗くなっていた。
12月らしい冷えた空気に思わず体を震わせる。
校舎の裏にあるゴミ捨て場に寄って、並んで帰路に着く。
「なあ、少し時間あるか?」



