うちの生徒会長は今日も読めない





「僕は男兄弟ばかりでしかも末っ子だけど……もしも妹がいたら、原さんみたいな感じなのかな」


「え、っと」


「原さんが妹だったら、すごく可愛がっちゃう自信あるな。お姉さんが少しうらやましい」





ちょうどそのタイミングで、生徒会室の扉が開くガラガラという音がした。




「何してんだお前ら」




入口に立つ会長から不審そうな声で聞かれて、わたしは思わず飛び退いた。

木坂先輩と二人きりの空間で、この近距離……というのがあまりよろしくない状況なことはさすがのわたしもわかる。





「えっと、これはその」




しかしこれ、言い訳を重ねるとさらにやましい感じが出てしまうのでは?


わたしが一人で静かにパニックになっていると、木坂先輩が柔らかな笑みのまま堂々とした口調で言った。




「あ、補習もう終わったんだ。桃さんは?」


「メイク直してから来るらしい。……つーかちゃんと答えろよ。何してんだお前」


「はは、原さんが可愛かったからつい」


「あ?」


「敬人は他の人が原さんのこと『可愛い』って言うの嬉しいんでしょ?」



「……」