「……なるほど、僕は兄貴たちに対して劣等感を抱いてて、そのせいであまり自覚はないけど、自己評価が低い」
「あっ……と、その、これ、よく考えたらただ先輩のこと自分に重ねてるだけですね……もしかしなくても的外れですかね?」
「いや」
木坂先輩は短く息を吐いてまっすぐわたしを見た。
「何かさ、前から原さんを見てるとちょっと既視感を覚えることがあったんだよね。僕たち、ちょっと似てるのかもしれない」
「ひっ!? そそそそんな、わたくしめが木坂先輩と似ている!? そんな恐れ多い……」
「あはは。……あ、良い物発見」
しゃべりながらクリスマスグッズがしまいこまれている箱をガサガサと漁っていた木坂先輩は、そう言って何かをわたしの方へ投げた。
反射的に受け取ると、それは仮装用のサンタクロースの帽子だった。
「原さん、それかぶってみて」
「あ、はい」
副会長からのご指示なので、素直に従うことにする。



