うちの生徒会長は今日も読めない





「いつから?」


「この前の土曜日」


「なるほど、原さんもとうとう押し切られたってわけか」




レーシングゲームに負けた方が勝った方の言うことを何でも一つ聞く。

そんな賭けに負けて、会長といわゆる恋人同士になってから数日。


名前のある関係になってしまったことで何が変わるのかと緊張していたけれど……。

今のところ変わったポイントといえば、先ほど桃先輩が言っていたように、物理的距離が前より少々近くなったことぐらい。

そしてそれだって、この人は前から距離感がおかしかったので、そこまで大きく変化したようにも感じない。




「こ、この話もうやめませんか……? 会長もそろそろ下ろしてください……」


「嫌だ」


「『嫌だ』じゃなく」




しぶしぶといった様子ながらも、とりあえず解放してくれた。

わたしは静かに自分の席へと戻る。




「えーっと、じゃあ話戻すけどさ」