「え……っと、likeですかloveですか」
「何でわざわざlikeの話せなあかんねん。loveに決まってるやろ」
「あ、ですよね」
もしかして恋バナが始まっている??
人とそんな話をするのなんて初めての体験だから、何だかドキドキする。
桃先輩はまっすぐ前を見たまま、どこか淡々とした口調で語り出した。
「うち、小4のときにこっち引っ越してきたんやけど……実はいじめられとってな」
「え、桃先輩がですか!?」
「今とは違って地味やったし。あとは方言、それから『姫城』なんていう大層な名字。言いがかりつけるポイントは何個もあったんやろな。ま、名字に関しては自分でもどこぞのプリンセスやねんって思うけど」
そういえば桃先輩、わたしに対しても最初から下の名前で呼ぶように言っていたっけ。
コミュ力の高さゆえかと思っていたけど、実際は名字にあまり良い印象を抱いていないからというのが理由だったのだろうか。



