木坂先輩にキッパリと言われ、会長は心の底から面倒くさそうな顔をしている。
しばらくやらずに済む言い訳を探して目を泳がせていたけれど、やがて何かを思いついたように顔を上げた。
そして、わたしの方を見て唇の端を上げる。
「ん?」
ぞわっと背筋に悪寒が走った。
何だか少し嫌な予感。
「ミチル」
「嫌です」
「まだ何も言ってねーぞ」
「じゃあ一応言ってみてください」
「今回に限りお前に書記の任命権を委任する。優秀なヤツ見つけてこい」
ほら、案の定面倒な展開になる。
だけど、わたしがもう一回「嫌です」と口を開く前に会長は言う。
「お前、この間オレに嘘ついたよな。突き落とされたんじゃなくて自分で足滑らせただけだって
「うっ」
「その罰」
有無を言わさぬ迫力。
わたしは気づけばうなずいてしまっていた。



