何て言った?? あんなに仕事ができて、生徒会になくてはならないあの人を、辞めさせた???
何があった?何を考えている?
そんな感じで動揺極まれりなわたしを横目に、会長は大きくため息をついて言った。
「桃が、お前を階段から突き落とした犯人だった。本人も認めてる」
「……はい?」
「そんな奴をこのまま生徒会に置いておくわけにいかないからとりあず解任したが、あとはお前次第だ。その気があるなら訴えることもできるぞ。どうする?」
「いやいやいや、すとっぷ! 待って、待ってください」
突然告げられた話に理解追い付かなくて、わたしは文字通り頭を抱える。
……でもそうするうち、ふと思い出した。
あの日、突き落とされる直前。ふんわりと香った果物のような香り。
知っている匂いだと思ったのだ。そうだ、あれは桃先輩からいつも香っている柔軟剤か何かだ。
名前と同じ、桃の香りなんだなって、思っていたんだ。
なるほど。確かにあの日わたしの背を押した悪意の手は、桃先輩のものだったのかもしれない。



