会長はそんなわたしの様子を見て、駅で人が入れ替わるタイミングで上手いこと壁側に移動させ、いわゆる壁ドンのような体勢で人の波から守ってくれた。
ありがたさと申し訳なさで、わたしは電車に揺られている間ずっと感謝と謝罪の言葉を繰り返していたのは言うまでもない。
後で謝礼金請求されなかったらいいな。
そんなこんなで、無事学校にたどり着いた。
「じゃ、また放課後」
そう言って手を振る会長にペコリと頭を下げて、わたしは久しぶりに一年三組の教室へ入った。
さてさて。
わたしは約二週間もの間休み続けていたわけですが、それに気付いてくれたクラスメイトは何人ぐらいいたのだろうか。三人ぐらいいたらいいな。
ま、仮に気付いてくれている人がいたとしても、「怪我したんだって? 大丈夫だった?」とわざわざ声を掛けにくることはないから知りようがないのだけれど。
ですのではい。この原路留、こっそり復帰して、こっそり授業を受けて、こっそり帰りますとも。これまで通りね。



