目の前が真っ白な光に包まれていく。この物語での冒険も終わりなんだ。僕はノルを、そしてもう一つの世界のみんなを見つめる。

「さよなら。またいつか」

そう互いに言い合った刹那、僕の意識は深く沈んだ。



僕が目を開けると、自室のベッドの上だった。一瞬多々良先輩のことは夢かと思ったけど、僕の部屋にリオンたちが倒れていた。

「リオン、メル、エリカさん、カズ、シャーロットさん」

僕が呼びかけるとみんな目を覚まし、体を起こす。そして、先ほどまであった大冒険の話で盛り上がった。

「パラレルワールドなんてもんがあるんだな!」とカズ。

「もうあっちの世界の私たちには会えないのかな?」とエリカさん。

「まさか、修也にあんな知り合いがいたなんて知らなかったよ」とメル。

「無事に帰って来れて何よりです」とシャーロット。

「いっぱい動いたからお腹空いたね」とリオン。

パラレルワールドの僕らもこんな会話をしてるのかな。そう思いながら、僕は窓の外を見上げた。