ノルの言葉に僕も頷いた。人を一瞬で消してしまう物の怪なんて聞いたことも見たこともないし、もしもそんな物の怪がいるなら最初からメルとメルキュールが反応しているはずだ。
「二人とも、何も感じてないんだよね?」
念のため、僕はメルとメルキュールに訊ねる。二人は首を縦に振った。
「物の怪がいたらすぐにわかるよ」
「物の怪はここにはいない。絶対に」
メルとメルキュールは断言した。メルとメルキュールの物の怪を探知する力は、これまで僕たちを何度も救ってきた。間違えているはずがない……と思う。
「しっかし、あいつらどこに消えたんだ?気持ち悪いな」
カイルが頭をガシガシとかき、辺りを見回す。その時だった。廊下に声が響き渡る。
『どうして私には才能がないの!?』
それは悲痛の叫びだった。その声に、僕の胸がナイフで刺されたように痛くなる。この声はどこから聞こえてくるんだろう……。
「声はここから聞こえてくるようですね」
「二人とも、何も感じてないんだよね?」
念のため、僕はメルとメルキュールに訊ねる。二人は首を縦に振った。
「物の怪がいたらすぐにわかるよ」
「物の怪はここにはいない。絶対に」
メルとメルキュールは断言した。メルとメルキュールの物の怪を探知する力は、これまで僕たちを何度も救ってきた。間違えているはずがない……と思う。
「しっかし、あいつらどこに消えたんだ?気持ち悪いな」
カイルが頭をガシガシとかき、辺りを見回す。その時だった。廊下に声が響き渡る。
『どうして私には才能がないの!?』
それは悲痛の叫びだった。その声に、僕の胸がナイフで刺されたように痛くなる。この声はどこから聞こえてくるんだろう……。
「声はここから聞こえてくるようですね」

