世界で1番大好きなキミへ

「これ、使っていいよ」
先生は私に紙とペンを渡してくれた。
「それか、スマホのメモでもいいし。もちろん、直接話してくれても全然いいよ。高橋さんの1番話しやすい話し方を選んで」
私は頷いてから、スマホのメモに先生からの質問の答えを打ち込んだ。
(父と母がすみますせんでした。いつもあんな感じです。私がちゃんとできないから。私がちゃんと喋らないから。私のせいで2人はいつもケンカしてる)
「高橋さんが謝ることじゃないよ。それに、お父さんとお母さんのケンカだって高橋さんのせいじゃない」
「…」
先生はそう言ってくれたけど、私は何て返せばいいのかわからなかった。
「いくつか、質問してもいい?」
私が頷くと、先生は「今日病院に来てくれた理由とかある?」と聞いた。
今日病院に来た理由。
それは保健室の先生にすすめられたからだった。
私は普段、心配症で過干渉な母と色々なことに厳しい父のこともあって、学校を休むことしない。しないようにしている。
母は過剰なほどに心配し、父は機嫌が悪くなったり怒り出すから。
両親に迷惑や心配を掛けないこと、できる限り家の空気を乱さないこと。これが私の最優先事項なのだけれど。いつも私の心と身体は言うことを聞いてくれない。