世界で1番大好きなキミへ

「お父さん、お母さん、落ち着いて下さい。愛桜さんとお話したいので1度外でお待ち下さい」
「え、でも、愛桜ちゃんは…」
「お母さん、大丈夫ですから。愛桜さんとのお話が終わったらまた、呼びますので」

ママは私を残して診察室を出ることにかなり不安そうだった。
先生が止めてくれたおかげで2人は少し落ち着いたようだ。

先生と2人になった診察室はとても静かだった。
「大丈夫?ご両親はいつもあんな感じなの?」
「…」
質問に答えようと俯いていた顔を上げると、先生の顔がはっきりと見えた。

とても綺麗な人だった。とても綺麗な人だと思った。
綺麗な白い肌。
綺麗な長い黒髪は後ろで1つにまとめられていた。
綺麗な目。
パソコンを打つ手も綺麗で見惚れてしまった。
白くて長くて細い指。