元文化部と元運動部の深夜ウォーキング

でもなんか楽しくて、これ以上頭なんて働かなくても良いやと思ってしまう。
 
水切りをしたことはないけれど、少なくとももう負けることはない。

勝てるか引き分けだ。私は(りき)んで投げたが、それが余計に駄目だったのかポチャンと先ほどの笠木くんの時と同じ音が響いた。

「0回と0回で引き分けだな」

「低レベルの争いすぎるって……」

「でも長谷川さんも水切り楽しかったでしょ?」

ここで自然に長谷川さん「も」と言える笠木くんにまた喉が苦しくなるような感覚がした。

ずるい、本当にずるい。

この時間が楽しいのは私も笠木くんも一緒。

それなのに余計な感情が芽生えてきているのは私だけだと思うと心がズンと沈みそうになった。
 
水切りを終えて渡った橋は思ったよりも長くて、橋を渡り終わったところで三キロが過ぎていた。