由貴「……え……?」

理緒「ずっと前から、優しい先輩を見て、いい人だなって……だから、俺好きでっ……」

由貴「えっ、えっと……」

良太(由貴さん困ってる……当たり前だ、今まで告白をしようとしたヤツは全員俺が消してきた。……まさか、アイツが告白するなんて)※下唇を噛み締める

良太「由貴さ——」

由貴「ご、ごめんねっ……!?あ、あの、気持ちはとっても嬉しいんだ、告白してもらったのだって生まれて初めてで、しかもこんなにカッコいい子に好きって言ってもらえるなんて……!」

良太(か、カッコいい……?俺には、可愛いとしか言ってくれないのに——)

理緒「じゃあ、いいですよね?」

由貴「ううん、ごめんね。私好きな人がいるの」

良太「……は……??」


全身に衝撃と悪寒が走った。友達が好きな人に告白したことがショックだとか、そんな次元じゃない。


良太「由貴さん」

由貴「へっ!?りょ、良太く……!?」


がっと手首を掴まれる。


由貴(っ……?痛い、怖い……こんな掴み方、今までされたことないっ……)

良太「来てください」

由貴「ま、待ってお話終わってなくてっ……き、聞いてたの?」

良太「……すみませんね、授業で忘れたもの取りに体育館行ってきて、今通りかかったんですよ」

由貴「そ、そっか……」
 (は、恥ずかしいっ……!す、好きバレしちゃった……!?)


かぁぁと頬を赤らめる。


理緒(……!なんだよ、その顔……先輩、たぶらかしてたわけじゃなかったんだな)

良太「理緒、お前とはもう関わりたくない」

理緒「っ、は?ちょ、ちょっと待て——」

良太「由貴さん来てください」

由貴「だ、だからっ……きゃ!?」※良太にお姫様抱っこされる