(悠月ってば、何でそんな顔してるんだろ)
だけどわたしは、どうして悠月の機嫌を損ねちゃったのか、検討もつかなくて。
理由を考えている間に、わたしと悠月の机の間にも女の子たちが押し寄せてきて、悠月に話しかけ始めたんだ。
(まぁ、とりあえずいっか)
わたしはひとまず考えることをやめることにした。
学園内で起きている怪奇現象を解決して、セイレーンの呪いを封印するっていう目的のためにも、まずは情報収集を始めよう。
「ねぇ、純子ちゃん。いくつか聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」
「何々? 何でも聞いてちょうだい!」
「今日の登校時間に、外でライブをしている男の子たちがいたでしょう?」
「あぁ、meteor(メテオ)のことね。紗南ちゃんは転校生だし、知らないか。びっくりしたでしょ?」
「うん」
「meteor(メテオ)はね、鶯花咲学園の中学二年生男子三人で結成されたグループなの。昨年の夏ごろあたりに、久東星穏先輩がメンバーを募って活動を始めたんだって。正式にアイドル事務所にも所属してるらしいけど、今はまだ中学生だから、その間はレッスンメインで、テレビとかのメディア露出はしない方向でいくらしいよ。YouTubeチャンネルを開設してるからそこで配信をしたり、あとは学内で時々ライブをしてるんだよね。基本的には鶯花咲の生徒しか観ることができないんだけど、昨年の十二月に一回だけ、一般開放をして学外のお客さんも呼んだみたいよ」
純子ちゃんはmeteor(メテオ)について、びっくりしちゃうくらい、ものすごくくわしく教えてくれた。



