「怜花には可愛い、大好き、一緒にいてくれてありがとうしかないよ。ていうかそもそも、俺を傍に置くって決めるの、相当怖かったね、今思えば。それなのに、ずっとまっすぐ本音でぶつかってくれてたじゃん。何なら怜花は本当に最初からずっと誠実だったよ。付き合うってなってからも一生懸命、『彼女』を全うしようとしてた。そんなに必死に頑張らなくてもね、大丈夫。怖いことは起こんない、もうこれ以上。起こっても握りつぶします。」
「!?」
涙が出て上手く話せなくて声が出なかったが、律の口から次々に出る似つかわしくない言葉に驚いて、体が反応して少しだけ顔を上げた。
「俺に泣かされたってことはさ、安心の涙とか嬉しいの涙とか、好きすぎる~とかの涙でしょ?」
「……あ、安心、だと思う。」
「えぇ、好きすぎる~じゃないの?まぁいいけど。」
怜花はトン、と律の胸を軽く叩く。すると律は軽く笑いながら言葉を続けた。
「まぁとりあえず、話聞く限り妹は俺の地雷全部踏んでるから、俺が妹に誘惑されてどうにかなる心配はゼロ。だから俺がいなくなることはないよ。で、俺が妹に靡かないことがわかってもし暴言でも暴力でも嫌がらせでもしようもんなら、俺は九重くんという敏腕マネージャーの力を借りて、法的措置に出て社会的に封殺するので。九重くん、法律結構勉強してた時代あったみたいで、結構詳しいんだよね。あとその筋への人脈もあるから、いい人紹介してもらえると思う。」
「そ……そこまで、考えた、の?」
「ずっと、怜花が眠れる夜を作るために何ができるかって考えてたよ。起きちゃって怯えてる怜花見てんの、きつかったからさ。だから絶対許さないし、これ以上は何もさせない。妹のこと、怖がるなとは言わないけど、結婚式は行かなくていいし連絡も絶ったままでいい。危ない場所には行かなくていい。行かせられない。怜花がこれ以上傷つく状況は作らないし看過しない。」
「あ……のさ……。」
「ん?」
怜花は借りていた胸から少し離れて、少し涙の残る瞳のまま顔を上げて律を見つめた。
「律が怒ってるって言ってるところ、初めて見るからわかってない、と思うんだけど。」
「うん。」
「……すごく、怒ってる?」
「そりゃそうでしょ。人殴ったりしたくないけど、実際目の前いたらぶっ叩いてるかもしれないくらいには怒ってるよ。」
「叩く…の?叩けるの?」
「大人になってから……というか、そもそも人生で全力で人を叩いたことはまぁ確かにないけど。でもそのくらい怒ってるよ。だって怜花は怒れないんでしょ?じゃあ代わりに俺がキレておく。怜花と同じだよ。星宮ゆりあに言い返した怜花と同じ。俺を守るために怜花は割って入ってくれた。だから俺も同じことをする。頑張れる方が、前に行ける方が行く。丁度よくない?」
律の言葉があまりにもストンとまっすぐに心の柔らかいところに落ちてきた気がする。指先にも体の芯にも熱が確かにある。冷え切ってはいない。
「……律の頭の良さで、隙間なく攻略されちゃった感じ、する。」
「えっ、ほんと?ついに俺、怜花の全てを理解した?え、もしかしてこの後攻略おめでとうパーティーする?」
「……明日に、しよっか。」
「え?」
「全部話し終えたわけじゃないんだけど、……手紙も読み終えられたし、怖かった気持ちとかも話せて安心しちゃったらね、ちょっと眠い、ので。」
「眠い!それ大事!寝よ寝よ。で明日はちょっと美味しいもの食べて、ケーキ買ってきてパーティにしよ。」
するりと当たり前のように繋がれた手に、怜花はそっと笑みを零しながら頷いた。
「!?」
涙が出て上手く話せなくて声が出なかったが、律の口から次々に出る似つかわしくない言葉に驚いて、体が反応して少しだけ顔を上げた。
「俺に泣かされたってことはさ、安心の涙とか嬉しいの涙とか、好きすぎる~とかの涙でしょ?」
「……あ、安心、だと思う。」
「えぇ、好きすぎる~じゃないの?まぁいいけど。」
怜花はトン、と律の胸を軽く叩く。すると律は軽く笑いながら言葉を続けた。
「まぁとりあえず、話聞く限り妹は俺の地雷全部踏んでるから、俺が妹に誘惑されてどうにかなる心配はゼロ。だから俺がいなくなることはないよ。で、俺が妹に靡かないことがわかってもし暴言でも暴力でも嫌がらせでもしようもんなら、俺は九重くんという敏腕マネージャーの力を借りて、法的措置に出て社会的に封殺するので。九重くん、法律結構勉強してた時代あったみたいで、結構詳しいんだよね。あとその筋への人脈もあるから、いい人紹介してもらえると思う。」
「そ……そこまで、考えた、の?」
「ずっと、怜花が眠れる夜を作るために何ができるかって考えてたよ。起きちゃって怯えてる怜花見てんの、きつかったからさ。だから絶対許さないし、これ以上は何もさせない。妹のこと、怖がるなとは言わないけど、結婚式は行かなくていいし連絡も絶ったままでいい。危ない場所には行かなくていい。行かせられない。怜花がこれ以上傷つく状況は作らないし看過しない。」
「あ……のさ……。」
「ん?」
怜花は借りていた胸から少し離れて、少し涙の残る瞳のまま顔を上げて律を見つめた。
「律が怒ってるって言ってるところ、初めて見るからわかってない、と思うんだけど。」
「うん。」
「……すごく、怒ってる?」
「そりゃそうでしょ。人殴ったりしたくないけど、実際目の前いたらぶっ叩いてるかもしれないくらいには怒ってるよ。」
「叩く…の?叩けるの?」
「大人になってから……というか、そもそも人生で全力で人を叩いたことはまぁ確かにないけど。でもそのくらい怒ってるよ。だって怜花は怒れないんでしょ?じゃあ代わりに俺がキレておく。怜花と同じだよ。星宮ゆりあに言い返した怜花と同じ。俺を守るために怜花は割って入ってくれた。だから俺も同じことをする。頑張れる方が、前に行ける方が行く。丁度よくない?」
律の言葉があまりにもストンとまっすぐに心の柔らかいところに落ちてきた気がする。指先にも体の芯にも熱が確かにある。冷え切ってはいない。
「……律の頭の良さで、隙間なく攻略されちゃった感じ、する。」
「えっ、ほんと?ついに俺、怜花の全てを理解した?え、もしかしてこの後攻略おめでとうパーティーする?」
「……明日に、しよっか。」
「え?」
「全部話し終えたわけじゃないんだけど、……手紙も読み終えられたし、怖かった気持ちとかも話せて安心しちゃったらね、ちょっと眠い、ので。」
「眠い!それ大事!寝よ寝よ。で明日はちょっと美味しいもの食べて、ケーキ買ってきてパーティにしよ。」
するりと当たり前のように繋がれた手に、怜花はそっと笑みを零しながら頷いた。



