好きになっちゃ、いけない。〜イケメン主は家政婦兼最強スパイちゃんを溺愛したい〜

「こんなかっこわるい顔、見んな」
「は、玄さんはいつでもかっこいいですっ……」
 思わずそう言うと、玄さんははぁと息をついた。
 あれ……私、言葉選び間違えた?
 心配になっていると、玄さんは私をゆっくりと離した。
 すごい近くで、綺麗な群青色の瞳と目が合う。
「は、玄さ──」
「静かに」
 玄さんは、指で私の髪をすいっと耳にかける。まるで大切なものを扱うような仕草に、私は目を瞬いた。
 だんだんと、ただでさえ近かった玄さんの顔が近づいてくる。
 玄さんが今からしようとしてることがわかって、かああっと頬が熱くなった。
 だけど、嫌とは感じない。むしろ……嬉しい。
 ──こんな幸せな時間が、一生続きますように。
 そう願いながら、私はそっと目をつぶった。


 〜終結〜