私は、プロジェクトのメンバーに自分の考えを押し付けるのではなく、彼らの話に耳を傾けることから始めた。
「私はまだ経験が浅いから、みんなの意見を聞かせてほしいです」
そう呼びかけると、メンバーは活発に意見を出し合ってくれた。
私は、彼らの意見を一つひとつ丁寧に汲み取り、それぞれの得意分野を活かせるように調整していった。
それは、瑛斗の完璧主義とは違う、私ならではのリーダーシップだった。
最初は戸惑いもあったけれど、メンバーのみんなが私についてきてくれたおかげで、プロジェクトは無事に成功を収めた。
「莉子、よくやったな」
瑛斗は、プロジェクトの打ち上げで、私の頭を優しく撫でてくれた。
「千堂くんのリーダーシップは、チームの協調性を引き出す素晴らしいものだった」
部長からも、嬉しい評価をもらった。
私は、この経験を通して、瑛斗のやり方を真似るのではなく、自分らしいやり方でいいのだと、心の底から思えた。
その週末。瑛斗は私を車に乗せ、ある場所へと連れて行ってくれた。



