鬼課長は、ひみつの婚約者



「あの、課長……今日のランチ、良ければご一緒させてください」


私は、彼の前で堂々とそう告げた。


瑛斗は、一瞬だけ驚いた表情を浮かべたあと、すぐに優しい笑顔を私に向けてくれた。


「ああ、もちろん。喜んで」


瑛斗の言葉に、私は心から安堵した。もう、何も怖くない。


瑛斗は、私を会社で決して特別扱いしない。そして、私も彼の愛に甘えることなく、自分の力で成長していく。


私たちの関係は、きっとこれからも、周りの人たちに色々なことを言われるだろう。


それでも、この愛を信じて、瑛斗と二人でなら、きっとどんな困難も乗り越えていける。


私は、もう迷わない。胸を張って歩いて行こう。