「おはよう、真由」
私は、彼女に笑顔で挨拶を返した。真由は驚いたように目を見開き、私を見つめている。
私は、彼女から逃げることなく、静かにコーヒーを淹れる。
「……莉子ちゃん、ごめんね。この間の打ち上げの件、本当にごめん」
真由は、ポツリとそう呟いた。
まさか、謝ってくれるなんて……。
私に嫉妬し、苛立ち、私を陥れようとした真由が今、私の前で頭を下げている。
「あたし、どうしても仕事で認められたくて……。望月課長も佐伯さんもみんな、あたしなんかには見向きもしてくれなくて。その点、莉子ちゃんはいつも穏やかで、優しくて。あたしにはないもの、全部持ってるって思うと、悔しくて……」
真由はそう言うと、震える声で続けた。



