彼女と顔を合わせるのは、一昨日の打ち上げ以来だ。
「おはよう……真由」
気まずく感じながらも、勇気を出して声をかける私。しかし、真由は私と目を合わせようとはしない。
黙って立ち上がると、真由はこちらに背を向けて歩いていってしまった。
やっぱり、避けられてるな……。
「ねえ、千堂さん」
休憩時間になると、私は一部の女性社員に囲まれてしまった。
彼女たちの目は、私をまるで珍しい動物でも見るかのように、好奇心に満ちている。
「千堂さん、望月課長とどうやって知り合ったの?」
「課長のどこが良かったんですか? あんなにクールなのに、意外です!」
矢継ぎ早に投げかけられる質問に、私はうまく答えられなかった。
瑛斗は容姿端麗で、仕事もできる完璧な人だ。その彼の隣にいるのは、致命的なミスでみんなに迷惑をかけた私。
そんな彼に、私は本当に釣り合っているのだろうか……。再び抱いた不安に、心臓が痛いほど早鐘を打った。
昼休憩に入っても、私は席を立つことができなかった。周りの視線が怖くて、動けない。
「千堂」
そのとき、ふいに瑛斗の声が聞こえた。
彼は、周りの目を一切気にすることなく、私のデスクにやってきた。
「行こうか」
「えっ、行くってどこに……」



