「んっ・・ぅ・・ッ」

ベッドで眠っている少女の額についた汗をタオルで拭う1人の女性。

「どうだ?」

「またうなされてる」

そこへ体格のいい男性が現れ、同じくベッドにいる少女の顔色を窺った。

「そうか、ラースもしばらく休んでいないだろう。代わるよ」

ラースと呼ばれた女性は首を横に振る。

「ありがとう、でも大丈夫。
目を覚ました時に強面の男性がいたら驚いちゃうと思うから」

悪びれもなく言うラースの言葉に男性は押し黙る。

「冗談だよ、サザネの顔が強面だなんて思ってない」

笑いながら「むしろ綺麗な顔だなって思ってるよ」と付け加えた。

「お世辞はいい」

サザネがそう言ったとき

「んっ・・・」

ベッドで眠っていた少女の目がゆっくりと開いた。

「・・・ここ、は?」

状況が把握できていないのかしばらく天井をボーっと見つめた後、
ゆっくりと視線をラースたちがいるほうに向けた。