《ジョットさんっ!》
《な…ナミ!?どうしてここに…!》
いきおいよくかけ出して、ジョットさんに抱きつくと、なつかしいシトラスの香りがした。
《…っ。修学旅行でイタリアに来たので、会いに来ちゃいました》
顔を上げて、えへ、と笑えば、ジョットさんは告白をしたあのときのように、眉をたがいちがいに上げ、口角を下げてたじろぐ。
胸に顔を寄せてジョットさんを堪能すると、半開きの扉の奥から《なんだ?》とか《あのジョットが女に…》とかほかの人の声が聞こえた。
《おや、見慣れない子じゃないか。きみが日本で会ったっていうナミちゃんかい?よく来たねぇ、中でゆっくりしていきなさい》
《ボス!?待っ――!》
《ありがとうございます!》



