《…れ、連絡をとるつもりは、ないからな》




 よろこびをかみしめていたら、ジョットさんにそんなイジワルを言われて、すこし口角が下がる。

 でも、返事をもらえるようにがんばれば いいや、と思いなおして、まだ顔をそむけているジョットさんを見た。




《ジョットさん、お付き合いしてる人や、好きな人は?》


《い、いるわけないだろう…俺はマフィアの殺し屋だ》


《それはよかったです!》




 私にもチャンスがある!とよろこびを笑顔に変える。

 ジョットさんはこれからイタリアに帰って、もう会えなくなっちゃうし…。

 大人の人に覚えててもらうためには、ちょっと背伸びをしたって、いいよね…?