《待って、もうすこし日本にいてください!私とデートしてください!せめて連絡先を交換してください!!》
《よ、よせ、ナミ…!》
ジョットさんの背中にすがりついてお願いをすべて口にすると、ジョットさんはビクッとはねて、あわてた声を出す。
クールな雰囲気だったのに、そうやって動揺しているところもかわいくて、ますます気持ちがふくれる。
それなのに、ジョットさんは帰っちゃうんだ…日本人じゃなくて、イタリアの人だから。
涙をこらえていると、ジョットさんは電話に向かってすこし声を落とした。
《あぁ…例の一般人に“好き”だなんて言われて、もうどうしたらいいのか…》
《連絡先を交換してくれたらいいんです!》
《やめろナミ、今はボスと…は、ボス!?でも、それは…!ボス!》



