私は早足でジョットさんのそばにもどって、彼のうしろ、左半身側に隠れながら、わき腹あたりのYシャツをキュッとつかむ。
ジョットさんはおどろいたようにピストルをビクッとゆらすと、構えていた腕をゆっくり下ろして。
そっと…ギリギリふれているのがわかるくらいそっと、左手を私の背中にそえてくれた。
「嬢ちゃん、おまえさんは?」
ジョットさんが、私を抱きしめてくれてる…!とドックンドックンはねる心臓の音に負けて、おじいさんの声を聞き逃しそうになる。
「あ、朝生穂波です。中川さんが取り引きしたイタリアの人に道案内をたのまれたんですが、中川さんがいる場所まで送り届けたあと…」
ジョットさんはおどろいたようにピストルをビクッとゆらすと、構えていた腕をゆっくり下ろして。
そっと…ギリギリふれているのがわかるくらいそっと、左手を私の背中にそえてくれた。
「嬢ちゃん、おまえさんは?」
ジョットさんが、私を抱きしめてくれてる…!とドックンドックンはねる心臓の音に負けて、おじいさんの声を聞き逃しそうになる。
「あ、朝生穂波です。中川さんが取り引きしたイタリアの人に道案内をたのまれたんですが、中川さんがいる場所まで送り届けたあと…」



