「「…!」」
ゾクッと鳥肌が立つような、ピリピリした空気が一瞬で広がる。
無意識に息がつまった私に呼吸を許したのは、カラッといきおいよく開いた障子の音だった。
「…やめねぇか」
「オヤジ…!」
顔を上げて振り向くと、開いた障子の前には いかめしい顔つきをした、白髪交じりのおじいさんが立っている。
「お客さんも、そのぶっそうなもん、しまってくれや。…日本語、わかるか?」
和服姿のおじいさんが視線を向けた先には、私たちのほうにピストルを突きつけたまま、チラリとおじいさんに視線を向けるジョットさんがいた。
私はハッとして、イタリア語を話す。
《ジョットさん、その銃をしまってくれって言ってます》
《…あなたがこのファミリーのボスか、と聞いてくれ》



