《外国の人はむずかしいみたいなので、あぐらでいいと思いますよ》
《…そうか》
ジョットさんはコクリとうなずいて、あぐらで座布団に座った。
それから、コズモさんと会っていたメガネにスーツ姿のお兄さんが、《お待たせしました》と部屋に入ってきたのは、数分後のことだった。
「きみは…!」
部下の人なのか、仲間の人なのか、3人ほど知らない顔ぶれの男の人を連れているお兄さんは、私に気づくと目を見開く。
車に押しこまれてこわい会話を聞いていたときのことを思い出して、私はすこし目を泳がせながら、愛想笑いを浮かべた。
「えっと…こんにちは」
「…」



