《ジョットさん、日本語わからないんですよね。私、通訳しますよ!》
《…コズモと取り引きをした人間はイタリア語を理解しているはずだ》
ジョットさんは眉をひそめて顔をそむける。
たしかにあのお兄さんはイタリア語を話していたけど…。
《でも、その人を呼び出すためにも、日本語を話せたほうがいいんじゃないですか?》
《…》
ジョットさんは顔をそむけたまましばらく固まって、《…くっ》という小さい声をこぼしたあとに、片方の眉を下げて私を見た。
《…ナミは、こわくないのか?銃を持ったこともない一般人なんだろう》
《はい、そうですけど…うーん、よくわかりません。今はこわいとかよりも、ジョットさんのお手伝いがしたくて》
《なぜそんなに…》



