『コンニチハ、スミマセン』
『はい?』
9月に入ったのに夏が終わらないから、今日も今日とてアイスを食べようと冷凍庫をのぞいた11時すぎ。
からっぽのアイスエリアを見て落ちこんだ私は、お母さんからアイスストック補充の任務をあたえられて、スーパーまで出かけた。
そのとちゅうで、顔の彫りが深くて鼻が高い、西洋系の外国人さんに声をかけられたんだ。
『コノホテル、ドッチアリマスカ?』
今にして思えば、声をかけられたのがアイスを買い終えたあとじゃなくてよかったなぁ。
ホテルまで道案内してるあいだに溶けてたかもしれないし、ここで一緒に監禁されてたら、全滅確定だもの。
スマホでホテルの場所を調べて、地図を見ながら案内してあげると、外国人さんは“駐車場で人と会う約束をしてる”って、駐車場を探し始めた。



