あらためて、目を見つめながら彼に口止めされ、私は思った。

 ジョットさん…殺さずに帰してくれるなんて、いい人だ…!


(※説明しよう!穂波(ほなみ)は命の危機を経験し、感覚がおかしくなっていた!)




《はい!》




 コクコクと うなずいて答えたあとに、あのイタリア人さんはやっぱり死んじゃったのかな、と気になって、すこしうしろを見てみる。

 すると、人の姿が視界に映る前に、片手で目元をおおい隠された。




《女が見るものじゃない》




 ぶっきらぼうでありつつも やさしい言葉に、胸がキュンとする。

 ジョットさん、やっぱりいい人だ…!好きっ!!


(※説明しよう!穂波は命の危機を経験し、以下(りゃく)!)


 私はくるりと顔の向きをもどして、無表情のジョットさんを見つめた。